junmoe note ~腎移植ドナー体験とその後~
腎移植ドナー体験をきっかけに移植(レシピエント)コーデネーターを目指す看護師の奮闘日記
免疫抑制剤との闘い!
頑張って免疫抑制剤を内服してたんだけど、30毎にやってくる吐き気、1時間毎の下痢。吐き気止めの注射も内服薬も効果なし。
お茶も薬の時しか飲めないし、勿論、食事も見ただけで拒否、唯一、イソジンGの含嗽が出来るくらい。ハミガキが大好きだったのに、それすら出来ない。
さすがにみかねた先生が免疫抑制剤(プログラフ)の内服の休戦を決めた。
ここまで吐き気の副作用が出るのは珍しいらしい…
とりあえず、持続の点滴で施行される事になった。
出来れば、イムランは内服したほうがいいという言葉を残して…
術前も、なんやかんやとイバラの道だったけど、術後も想像以上にイバラの道だ。
私の移植という決断は正しかったのだろうか?
こんなにパパに苦しい思いをさせて…
いやいや、一週間後は違うはず。1年後は、移植して良かったね!って笑えるはず。
永い目でみよう。考えよう。
大丈夫。パパは闘いに勝つ!
術後4日目!
パパの創の痛みは大分落ち着きました!
でも、免疫抑制剤セルセプトの副作用に耐えられず、今日から暫くイムランという薬に変更になりました。
少しでも胸焼けと吐き気落ち着く事を願う。
薬内服するのがやっとなので、お茶は1日150mlしか飲めていません…。でも腎は頑張ってて、クレアチニンが1.36まで下がりました!
私の方は、というと昨日から今日の昼まできつかったな~。昨夜、眠剤飲んで寝て夜中トイレ行こうとしたらフラフラで転んじゃいました。創も背中も痛いし、体はだるいし。
腎を取り出した創よりドレーン抜去部のほうが痛いですよ。でも今日は痛み止め飲んでません。
今回特別に創をお見せしましょう。見たくない人ごめんなさい。創者になる前の写真と比較してね!
今はは少し復活してて15時からパパの傍にいて献身的介護やってま~す。
お願いパパ、しんどいのは分かるけど夜は私も自分の部屋で寝かせて…
パパ歩けた!
痛みもまだある上に、今度は免疫抑制剤の副作用に苦しんでいるけど、頑張って部屋は歩けたよ。良かった!
パパは免疫抑制剤の吐き気が強くでていますが、同じ量で顔がほてるだけの人もいるそうです。こればっかりは個人差がかなりあるんでしょう。
パパ頑張れ!
やっと朝が来た!!
昨夜は、パパの痛み止め(麻薬)の持続注入がなくなり、痛い痛いと唸るは、変な事言い出すわで大変でした。起きる起きると言い出して昼は動けなかったのに、ベットの端に座るは朝方には立ったりして。やっとだけど…。
かなりきつい薬いってたんで変な事言っても仕方ない…。
痛い痛いと一番唸ってた時は血管外科の創のあたりだったから二回くらいこっそり泣いてしまった。血管外科の先生のバカァ!失敗さえしなければここまでパパが苦しむ事もなかったんだよ~!って。
まぁ、同じだったかもしれないけど…術後、診るに来ることもなくステントはのけました。チャンチャン!もう関係なし。っ感じでした。私達の事は忘れたいんでしょう。
奥さんがついてたほうがご主人が安心出来ると看護師さんに言われて、21時半頃から傍にいたんだけど、さすがに2時半くらいに気分悪いは創は痛いはで自分の部屋戻ったものの、看護師さんも忙しいから、アラームと巡視くらいしか来れないし、心配だったので結局10分程で戻り朝まで付き合いました。でもやっぱり、術後の体にはきついよ~。
自分も看護師というプレッシャーでルート抜かないようにとか、これくらいは一人で対応したほうがいいかなとかで、けっこう疲れました。
家族の気持ちも看護師の気持ちも分かる。
でも朝がきて、痛みは昨日より楽になっているみたいなので、少し安心。
ずっと寝てたから背中も凄く痛いみたい。
今日からは動いてもらわなくては!
痛みの正体!?
移植後二日目の朝
腎移植手術、成功!!
手術後、ICUにはいってました。やっぱり明るかったりして30分事に目が覚めました。
うなって声をあげている患者さんがいました。後からそれがパパと聞いてビックリ!
やっぱり開腹だし、そうとう痛かったみたい。
でも、尿は術中にすぐ出だして移植の手術の術後は順調です。私は硬注のお陰で1日目から廊下歩いています。
でも、やっぱり痛いのは痛いよ~。
とうとう明日、腎移植手術!
なんか昨日より落ち着いているかも。先生も看護師さんもみんないい人だから安心できたのかな。念のため睡眠薬をもらってゆっくり寝る事にしました!
おやすみなさい。
明日頑張るぞ!
夜が長い!?
昨日は疲れていたので22時には消灯した。
朝かぁ。と目を覚ましたのが、0時だった。22時から中央配管のエアコンが切れるから暑いと聞いていたのに寒くて仕方ない。我慢できず毛布を一枚借りたけど、それでも寒い。なぜ?
それから寝ても寝てもなかなか朝が来ない。
家では、一瞬の間に朝が来ていたのに。寝るのが大好きな私でも手術前で緊張しているのかな~!?
パソコンに投稿は出来るけど、パソコンがないので見ることが出来ない!寂しいよぉ~。
病院にせめて一台くらい患者さん用のパソコン設置してくれよぉ。県知事さん!
入院しました!
勘違いが恋の始まり!?
2001年、2月、バツイチの子持ちに私はなった。
5月に患者会が主催する運動会が毎年ある。
透析室の勤務になってから、私は子供も連れて、参加していた。
サザンの音楽が流れる体育館、なんとなくその音楽に私は惹かれていた。
普段、無趣味でめったにCDを買ったりレンタルしない私は、先輩が他の患者さんにCDを借りているを見て私も借りようと思った。
会長さんのかなぁ~と思って、会長さんに声をかけると、「あれは○○君のだよ」と言われた。
隣のベッドの彼だった。運動会では、副会長としてよく働く、気さくなお兄さんだった。
私も透析室に変わってきた頃より、話しやすくなっていたので、「CD貸して」と言ってみた。
しかし、彼(パパ)は持ってこなかった。あれ?っと思いつつ、忘れたかなぁ~と思ってもう一度言ってみた。この時、彼は、感じたらしい。一度目は社交辞令、二度目は自分に興味があるからだと。
そんな勘違いから、色んな事が重なって恋は始まろうとしていた。
私は、いつ目覚めたのだろう…
つづく。
腎移植の日迫る!
とうとう、明後日、入院して26日に手術です。
なんか、ホントに身体にメスが入るんだ~。みたいな、不思議な感じです。
チケットは買ったけど、その場で逃げ出したくなるような、お化け屋敷やジェットコースターに乗る前の気分に似ているかもしれません。
あっ痛いた、たた。足がつった!最近、足がつる。身体が逃げ腰になっているのか…
最近、勤務先の病院でも色々あって、こないだ久しぶりに過呼吸の発作おこしちゃったし。
精神的に疲れているのも事実。
でも、まぁ、移植のおかげでしばらく病院に行かなくて済むからちょっと、ホッしてる。
パパは、7月20日から免疫抑制剤(セルセプト)の内服がはじまっています。まだ、飲み始めたばかりなので特別副作用は出てきてない様子。明日からプログラフとメドロールという薬が始まります。
さぁ、頑張るぞ~!
ステント留置、失敗!
またまた、みんなを不安にさせてしまったら、ごめんなさい。
でも、報告しないとね。結果は、失敗!なんと、血管をフーセンで広げたものの、入れたステントが入るべき場所から、落ちて腹部大動脈にはまったらしい。結局、そのステントは、今後、腹部大動脈の血流を妨げる原因となるわけだから、取らないといけないだよね。
こんなことは、ホント超珍しいよ。ナースしてても、そうは聞かないね。
術前の説明にもなかったし、ホント私にとって想定外の出来事。
結果、腹腔鏡下(ラパ)で出来るはずだった手術が開腹になることが決まった。
パパは、みぞうちから恥骨まで鯵の開きのようにメスを入れられることになった。
ラパと開腹じゃあ、術後の立ち上がりがぜんぜん違うよ。パス逸脱じゃん!
パパ、お家帰るの遅くなるよ~。
血管外科の先生は、手を抜いたわけじゃない。いつも手術している患者さんより血管が滑りやすかった。もともと、なりやすい血管だった。とか言い訳を並べた。
私はそんな、言葉より、「一生懸命したけど、こんな事になってすいません。」とまず言ってほしかった。落ちたステントを置いたままでいるのが、良くないことぐらい分ってるよっ
ちょっと、腹が立って、ステントのせいでラパが開腹になった。って言ったら、やっと申し訳ないとは思ってるって言った。
最初から若いのに態度Lな先生だとは、思ってたけど、病院での評判もいまいちらしい。
もう、上の先生がメインでしてほしい。友達ナースは、言っていいんじゃない。訴訟もんよ~って言ってたけど、なかなか、家族としては言いにくいよね…
腎移植の邪魔をする!血管の石灰化
先生の話聞いてきましたよ~。
画像みたら、ほんと細くなってました!ありゃ~軽度とは思えない。
いわいる、閉塞性動脈硬化症(ASO)ですね。
透析してると、どうしても、石灰化や動脈硬化が進むので仕方ないですね。でも、そのためにも、PとCaのコントロールだったり、自己管理が大切ですね。
パパも反省してました。ここまで、血管がもろくなってると思わなかったって。
まだ、閉塞性動脈硬化症(ASO)の症状は出てなかったので、移植しないなら、様子観察だけど、狭窄部位のしたにドナーの腎臓を移植させるので、血管にステントを入れる血管拡張術をすることにしました。
明日なので、また、明日結果報告しま~す。
腎移植前、最後の外泊
今日の夕食は、ステーキにしたよっ。ビールもグラス冷やしてさ。
もう、しばらくパパが家に帰れないと思うと、ホントはずっと傍にくっついていたいけど、今日透析しんどそうだし、私自身、いろいろ考えて泣いちゃいそうなので離れてる…
久しぶりにお風呂の一緒に入ろうと思ったけど、これも透析した後で断念。
そうそう、閉塞性の動脈硬化、腎の動脈じゃなっかった。解剖整理の本出して、パパが指さしたのは、腹部大動脈の分岐部でした。まぁ、軽い閉塞らしいけど…
だから、あれほど、タバコやめてって言ってたのに!ばかぁ。
はぁ、明日は血管外科の先生の、説明頑張って聞いてくるか。
血管造影で一番心配なのは、出血。だって、透析してると、血が止まりにくいんだもーん!
出会い
移植の事でちょっと凹んでるから、昔の事でも思い出そう!
パパとの出会いは、8年程前になるかな。
その時、私は、別の人と結婚してました。だから、別に何の感情も抱いていなかったと思う。
ナースと患者の関係。
パパは透析暦が長かったので、透析室勤務の長いナースからは、君づけで呼ばれてました。口数は、さほど多くなかったけど、感じの良いお兄さんといったところでしょうか。
でも、私が、周りにつられて君づけした時、微妙に表情が変わったんです!なに~。みたいな…
すぐ、やばっと思って、言い直したのを覚えてる。
それ以来、ちょっと踏み込めない壁を持っている患者さんになりました。
透析室でも、透析導入の時に自分から彼女と別れたらしい。とか。噂もありましたし…
お金持ちのおぼっちゃんだとかいろいろ噂はありましたけど、実際、結婚して、ホント噂ってあてにならないと思いましたよ。ハハハ。
問題勃発!腎移植への道はいばらの道!?
石の次は、動脈硬化。
腎の動脈に閉塞性の動脈硬化が見つかった!
血管造影をして、場合によっては、血管を広げるらしい。
まぁ、せっかく、腎移植しても、この動脈硬化のせいで新しい腎臓が水腎でも起こして没になる事を考えると、移植前にきづいて良かったのかもしれない。でも、透析してると、止血が難しいから、血管造影も心配だよ…
石のために、腎臓の取らないいけないかもしれないし、移植もするし、パパの体は、創だらけになりそう。
少し、不安になってきました。私の選んだ腎移植という選択は正しかったのか?
もし、パパを失うことになったら、私は一生後悔するだろう。生きていけないかも…
ダメダメ。パパが一番不安なんだから、私がしっかりしていないと。
ナースって、いいケースもいっぱい見てるはずなのに、ついつい悪いケースも想像しちゃう。
尿管の影の正体
やっぱり、石でした!それも1cm。けっこう大きいよね。
まぁ、石でもどうするかという問題が残る訳で…
尿道から管を入れて石を砕いて取る手術を前もってするか、移植の時にもとの腎臓をとってしまうか、2つの方法があると説明を受けたらしい。後者を選ぶと大手術になるな~。でも、前者はなかなか取れないだろうな~。先生もやっても取れないかも。と言っていたそうだ。
私にも、説明したいとお呼ばれしたので、近いうちに先生のムンテラかな。
やっぱり、透析暦が長いと石灰化はあるし、腎移植も何かと大変だ!
移植前も結構大変!?
パパは、検査のため、入院中。昨日は膀胱造影だったらしい。痛くて泣きそうだったって。
泌尿器科でナースしていた時、よく説明してたけど、そんなに痛かったとは…
問題はその結果、尿管に影があるらしい。え~大ショック!?真っ先に尿管腫瘍考えちゃった。
悪性かな?良性かな?移植に影響するかな~。普通の移植の場合、元もとの腎臓残すけど、いっそうの事腫瘍ごとのけちゃえばいいんじゃないの!?でも、それって大手術だぁ。パパ死んじゃったらどうしよう!私、生きていけないよう~。って考え出したら止まらなくて車運転しながら、涙出てきた。
病院で移植経験者の患者様に「石かもよっ」っといわれ、思わずわれにかえり、そうよ~パパ石持ちだったんだ。石の可能性高いじゃん!と気持ち落ち着く。
ナースも家族や自分の事となると、検査結果にも一喜一憂、オロオロなのです。
勿論、パパには、オロオロな所は見せないよう落ち着いて対応しているつもりですが…
情けないね~。
母に感謝
腎移植をするか一番迷ったのは、子供の問題でした。もし今後、子供が腎不全になったら、私には、あげる腎臓がない。反対する人の意見には、いつも入ってました。
母に移植の事を言うと、「あんたは体力ないから、私があげるよ。」って言ってましたが、私が、「そんな事言ったらパパが移植やめる。って言うから言わないで」と言うと、言わなくなりました。義理の息子に自分の腎臓あげるっていうんだから、母ってすごい。っていうか、私の事が心配なんだよね…。
「もしもの子供の事を考えて移植やめたほうがいいのかな~」って母に相談したら、「大丈夫、その時は、お母さんがあげるから。ジムも行ってるし、ちゃんと健康でいるから。あんたは安心して、T君にあげなさい。」って言ってくれた。
とってもうれしかった!いままでいっぱい、親不孝なことばかりして心配かけてきたのに…
母に感動!母に感謝!
本当にお母さんの子供に生まれてきて良かったよ~。
って涙出ちゃったけど、母には言えない。ありがとう。しかね。
腎移植するの!? ~周りのいろんな反応~
いまだに反対してくれる先輩もいる。自分で言うのもなんだけど、ナースって手術後とか患者様には厳しかったりするけど(勿論、患者様のため)、自分の事となると話は別なんですよね。
まぁ、病気なら別だけど、健康なのに他人のために腎臓とるなんてありえないってとこでしょう。
それと、総合病院の透析室で働いていた頃の移植のイメージってあまり良くなかったし、反対する気持ちも分るんですよね。事実、不安になって、移植を受ける病院の先生に会いにいちゃいました。不安と一緒に愚痴言ってたら、マリッジブルーだね~。と先生に言われたよ。トホホ。
私は、パパ(夫)に腎臓あげる。
「腎臓あげる。」って私が言うと、パパは、「そんな簡単に言うな。1万円貸すとかと話が違う」って何度喧嘩したことか。
移植出来たらいいのにって結婚する時から思っていたけど、私にとって、その時は移植に対するイメージがあまり良くなかったから、子供が20歳になった頃には良くなっているかな~。なーんて漠然と考えていた。そんな私に入ってきた移植した人の喜びの声。
そして、私の転職(総合病院から透析専門のクリニックへ)、パパの転院(総合病院から透析専門のクリニックへ)、私は、パパの透析を身近に感じ、改めてパパの身体機能の現実を思い知らされてしまう。
今、私に何が出来るのか、そう、私の出した答えは腎臓をあげる事。